安全性を考慮したカーナビゲーション音声対話機能の実現のために、安全性の度合いを利用者の運転操作と車の走行状況から推定し、その度合いに応じた音声対話戦略の選択方式を研究する。具体的には(1)マルチセンサを用いた利用者の運転状況推定システムの研究、(2)安全運転に配慮したカーナビゲーション用の音声対話戦略に関する研究、(3)音声対話の結果に基づく安全性の再評価に関する研究、に取り組む。
(1)では、各種センサ信号を利用して、音声対話システムと安全に対話できる状態にいるか否かの識別器を構成して、運転者の負荷度合いや安全性の尺度を数値化する。
(2)では、統制実験による主観評価などに基づいて運転者の負荷を評価して、運転者の運転を妨げない音声対話戦略を明らかにする。
(3)では、(1)で数値化された安全性の尺度と(2)で検討された運転者の負荷との関係性を分析して、安全性の尺度の再評価方式を検討する。